男の癒し手帳について

君への手紙 ~迷い、混乱し、苦しみの中に生きていた頃の自分へ~

君に、「男の癒し手帳」をプレゼントしたい。
変な名前だけどね。
「男の癒し手帳」は、君の一番の友達になるはずだ。

もしかしたら君は孤独を感じているかもしれない。
君は、多くの辛さや悔しさ、後悔や恥ずかしさ、怒りや恨み、悲しさや諦めを心に秘めているかもしれない。
自分で自分の心をどう癒していいのかわからないし、それ以前に、自分の心が傷ついて縮こまっていることにも気づいていないかもしれない。

親も、友達も、誰もが、本当の自分をわかってくれない。
本当の友達や、本当に愛してくれる人、心の傷を癒してくれる人は、なかなか現れない。
もし、君が心の傷をそのまま外に向けたら、誰かが君を信頼し愛することは難しくなる。
だってややこしいし、怖いからね。

けど、もし、君が自分自身で、心を癒すことができるとしたらどうだろう。
そして、もし、自分を本当に理解してくれる人が現れる可能性があるとしたら。

「男の癒し手帳」は、その可能性を開いてくれる。
「男の癒し手帳」は、君の一番の友達になるはずだ。

君が「男の癒し手帳」を書き続け、少しずつ自分自身を癒し、子どもの頃の自分、つまり自分だった頃の自分に戻ることができたら。
君は、君自身を理解し、許し、和解し、信頼できるようになるだろう。
君が、君自身を理解し、信頼できるようになれば、誰かが、君を理解し、信頼してくれるようになる。
(もし君が、君自身を信じていなければ、誰が君を信じてくれる?)
君が君を信じ、君が誰かを信じ、誰かが君を信じたら、それは人生においてかけがえのない宝物だ。

まずは、君が、君自身の、一番大切で、一番信頼できる友達になればいい。
君が、君自身を、愛せるようになればいい。
それは君の人生を変える。

君に聞こう。
「君は今、幸せかい?」

実は、君が、幸せか不幸かは、君のありふれた日常の一瞬一瞬によって決まっている。
一瞬一瞬の、君の何気ない選択が、君の人生を決めているんだ。
つまり、君は、自分の意思で、自分の人生を決めることができる。

君が、小さな幸せや感謝に気付き、意識すればするほど、君の人生は、幸せと感謝に溢れた人生になる。
君が、不幸や不満に気付き、意識すればするほど、君の人生は、不幸と不満に溢れた人生になる。
もし君が、無意識に選択しているとしたら、これまでの人生で培ってきた癖によって条件反射してしまっている。

君は、君をコントロールできる。
君には、自分自身を意識的にコントロールできる能力が、最初から備わっている。

私は、君が人生をコントロールし、より良い選択をし、幸せや感謝に溢れた人生を送る手助けをしたい。
自分のたった一回の人生を、幸せに生きることができるんだ、ということを教えたい。

かつて、私は助けを求めていた。
どうすれば助かるかわからず、もがき続けていた。
しかし、今はわかる。

君に「男の癒し手帳」をプレゼントしよう。

この手帳を使い続けると、君は徐々に癒され、自分への信頼を取り戻し、やがて自分を愛する。
そして君は、誰かから信頼され、愛され始めるだろう。

君の一番の友達である「男の癒し手帳」と共に歩めば、やがて君は君に出会う。

そう、「男の癒し手帳」は、君自身なんだ。

なぜ「男の癒し手帳」か

なぜ ”男” か

この手帳を贈りたい人は、17〜43歳までの繊細で優しい男性です。
男性を対象とした理由は単純で、私が男だからです。対象年齢を17~43歳としているのは、私が迷い始めた年齢が17歳、使命と出会った年齢が43歳だからです。

もちろん、どのような年齢やセクシュアリティーの人であっても、
この手帳がお役に立つ人には、ぜひ使っていただきたいと思っています。
私自身の能力の限界として、男性の心理はある程度分かりますが、女性の心理はよくわかりませんし、個人的な経験から、女性が好む手帳と、男性が好む手帳は違うと感じています。
女性は、より自分の内面や、日々の感想や気づきを、文章や絵やシール、さまざまな色や太さのペン、さらには落ち葉や押し花などを駆使して書くことを好む傾向にあります。
男性は、より客観的な事実や記録、身体的な側面を、数字や記号、短い文章で事実を書くことを好む傾向にあります。

私は明らかに後者の傾向にあり、同じような傾向を持つ男性を最もサポートできると考えています。

男に癒しが必要な理由

男女の癒しの違い

手帳を制作するにあたって男性への癒しについて調べてみました。男性に対する心理的な癒しを提供するサービスは多くはないようです。マッサージやサウナ、整体や入浴剤、時計や車、できる男になるための手帳といったものです。身体的・物質的なものが多く、より頑張ることを前提にしているような印象でした。

一方女性は、自分を大切にしており、自分自身を癒すことが上手な印象です。ヨガやティータイム、友達とのおしゃべり、ジャーナリングノートなど、自分自身のための癒し、癒しのための癒しであり、多種多様な方法がある印象です。

男性と比べ、女性の方が長生きですし、他者に対する共感能力が高いとされています[1]。私は以前介護の仕事をしていましたが、老人ホームでは、男性は孤立し、女性は特に話すことがなくても集まって過ごしていました。女性の非言語コミュニケーション能力の高さは、言語コミュニケーションが取れない動物を擁護する活動における男女比に表れていると思います。私が少し調べたところ、日本でも海外でも動物擁護活動家の男女比は、20:80ほどだと思われます。

男性が、女性に学ぶべき点は多くありますが、その一つが、自分や他者の心や感情に敏感になり、寄り添い、優しくし、癒し、大切にすることだと思います。

消耗品としての男性

男性は、女性と同様、一様ではありません。マッチョ思考で戦闘的な男性もいれば、繊細で心が傷つきやすい男性もいます。

男性が社会的な特権を持っているのは確かでしょう。その反面、頑張れ、男らしくしろ、金を稼いでこいといった社会的圧力にさらされます。ほとんど特権がない状態にある男性であったとしても、男性であるからという理由で、特権を持つに相応しい振る舞いや働き方を求められたり、弱さを批判されたりと、差別や暴力の対象となることもあります。

追い詰められる男性

男性は心理的に辛くても、あまり相談しない傾向にあるそうです。配偶者からDVを受けた女性は53.7%が誰かに相談しましたが、男性は31.5%しか相談していません。DV被害は女性の25.9%が受けており、男性は18.4%が受けています。[3]
私も、辛いとき、誰に相談していいかわかりませんでした。また、「辛い」「悲しい」と素直に言うということにも抵抗がありました。今でもあります。

男なんだから強くあれ、我慢しろ、働けと言われ、耐えられたり、逆に頑張れるという人はいいのですが、耐えられない人にとっては逃げ場がありません。令和4年度の自殺者は、男性14,746人、女性7,135人で、男性は女性の2倍以上亡くなっています。また、最も自殺が多い年齢層は、50~59歳、次いで40~49歳と社会的責任が増加しストレスが高い状態に置かれている人たちが亡くなっていることがわかります。[4] 行政や会社の相談窓口はありますが、評価や昇進や評判に関わることですので、相談しにくいという現状もあります。

強くあろうとする男性の中には、本当は弱い自分を隠して、なんとか強くあろうとする人がいます。心が弱い男性にとっては辛いことであり、この状態でずっとやっていくことはできません。いつか破綻してしまうでしょう。しかし、こういう人に手を差し伸べる仕組みはあまりありません。
こういったストレス下にある人々を、追い詰めて良いことはありません。ストレスを自分に向けて、鬱や神経症になってしまったり、自傷や自殺してしまう場合だってあるでしょう。ストレスを他者に向けて、ミソジニーやミサンドリーに走ったり、動物虐待や幼児虐待など自分より弱いものに暴力を振るったりする場合だってあります。

ストレスや社会的圧力による被害を受けている人に必要なのは、非難や差別、圧力や社会的サンクションではなく、癒しなのだと思います。しかし、日々多忙で、より救済が必要な人々が溢れている世の中では、一人一人の男性に注意を払ってくれる人はあまりいないのが現実です。

自分で癒す

とすれば、自分で自分を癒すことができれば良いわけです。
むしろ、自分で自分を癒すことが大事であり、それこそが、自分と向き合い、自分に立ち返り、幸せな人生を送る近道です。

「男の癒し手帳」は、自分で自分を癒すことができるツールです。

《参考文献》

[1]下村直樹. 物語広告に対する男女の共感差. 北海学園学術情報リポジトリ. 2013/03/25. 
http://hokuga.hgu.jp/dspace/bitstream/123456789/2288/1/07_Shimomura.pdf. (参照 2024/07/20).
[2]配偶者からの被害経験のある者のうち誰かに相談した者の割合の推移. 男女共同参画局. 2020. https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/r04/zentai/html/zuhyo/zuhyo05-03.html. (参照 2024/07/20).
[3]令和4年中における自殺の状況. 厚生労働省自殺対策推進室, 警察庁生活安全局生活安全企画課. 2023/03/14.  https://www.mhlw.go.jp/content/R4kakutei01.pdf. (参照 2024/07/20).